写真時代のシンデレラ
エリザベートの美しさは写真という極めて客観的な資料で証明されていますが、
多くの人はヴィンターハルターの肖像画を想起するのではないでしょうか?
彼女が笑っている写真や肖像画はほとんどないということが、
彼女の苦悩を如実に語っています。
ワーカホリックの夫、子供の養育を一切させない姑、
彼女自身も乗馬や詩に没頭し自分のアイデンティティーを自分の美に追求する……。
皇妃というおとぎ話のような時代の立場にありながら、
彼女の悩みは21世紀を生きる現代女性のそれと何ら変わりない。
彼女の人気の秘密はそんなところにあるのかもしれません。
副読本として優秀
知の再発見シリーズはどれも薄いけれど 内容は濃く、イラストや写真が豊富 ただこれだけいきなり読むとわからないことも多い ある程度の予備知識があった上で 読むととても面白い 是非、副読本として読んで貰いたいと 強く思う1冊です。
雑誌のような歴史本。
豊富な写真やイラストが、雑誌のようにレイアウトされているので とても読みやすく、飽きません。 情報量も適度(この本の厚さから言ったら豊富と言えるかも)で キレイにまとまっています。 美しい事で有名な女性ですが、華やかなだけではない彼女の人生を 視覚でたどる事ができるので、読み物としても面白いし 入門書としてもおススメです。カラーの資料が美しい本なので、写真を見るだけでも価値がある と思います。
永久保存版です!
このシリーズならではの、視覚的にも十分楽しめる一冊です。 エリザベートの人となりが時代を追って、簡潔かつ分かりやすく述べられており、彼女の美しさは勿論のこと、逞しさ、儚さ、純粋さが伝わってくるようです。 美しい写真や珍しい挿絵など永久保存版に値する一冊だと思いました。
very charming book
カラー図版が豊富なため見ているだけで楽しい本です。 とはいえ、問題も若干あります。 たとえば、オーストリア帝国の「皇后」たる彼女のタイトルを「皇妃」としたり、ドイツ語圏の彼女の名をなぜか「エリザベート」とフランス語風に表記していたり、奇妙なところが随所に見られるからです。後者は、原文がフランス語で書かれていたから、という言い訳もできるかも知れませんが、それならば他の固有名詞もフランス語式に表記しなければ、統一がはかれなくなります。 いづれにしても極く通俗的な読み物として興味深く眺められる作品としてお奨めします。
創元社
皇妃エリザベート―永遠の美 (ほたるの本) 皇妃エリザベートとハプスブルク家―帝都ウィーンに輝いた美貌のプリンセス (別冊歴史読本 (80)) 王妃マリー・アントワネット (「知の再発見」双書) エリザベート (下) 美しき皇妃の伝説 (朝日文庫) エリザベート―愛と死の輪舞(ロンド) (角川文庫)
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