ボウリング場とカラオケボックスで選択者はなにをみた…?
日本映画の様式美を取り入れたジメジメした日本情緒みたいな話になるのかと思ったら、ラストあたりはその選択された者の怠惰さみたいなものになっていき、時間いくらでさばかれていくドナドナ少女たちは永遠被害者なるも、この選択者がアメリカ自体かといえばそうとも思えず、主人公のヒーローぶりは先2人のヒーローの構造内闘争とは無縁のような純ヒーローぶり! シンジ君の「逃げダメ」みたいなセリフも登場せず、バイク=人みたいな設定も初号機を超えることはできなかった!! 結局純粋でどこか抜けてる主人公の前にタイムボカンのロボ風選択者が毎回現れるというパターンがアニメ内アニメの先行者崇拝とともに確かなる相手と結婚でサイドカーに乗せるのはお前だけだぜベイベーというハッピーエンドがなにか物足りないのがお約束の神々しさがもたらす業かなんなのか…
久々の快作
物語は「モンスターとの戦争に敗れた人類、長きに亘って慣れてしまった制約と蹂躙、唯一のレジスタンスとしてのメロスの戦士」という骨子ですが、コンプレックス成長型アニメとは完全に一線を画しています 一歩間違えば気難しく陰湿で内省的な作品に見られがちですが、それを見事に裏切る”狙い撃ち”的な面白い(ちょっぴりHな)ギミックやウィットが方々に鏤められた実に欲張りな作品です OPソングではド派手な戦闘シーンが目を惹きますが、本編での「戦闘」に対する重用度は低く、専ら動きのない風景と、そこに活きるメロスと「メロスに関わる者以外」の(どこか”人間らしさ”の欠如した・・・抑圧に慣れてしまった)人々との温度差、付け焼刃の人格はほぼ破綻していながらもどこか憎めない(「やれやれ、何言っちゃってんだよ」みたいな)要素を持つ敵キャラ、全般的に主人公以外は確実にちょっとズレている感のある登場人物達、そして、私たちが普段目にするような日常の風景−そこに赤い影を効果的に差し入れる事で「人の手にない」日常を巧みに表現、特筆は本編の音楽を「桑野 聖・周防義和」ペアが担当、作品に奥行きと暖かみ、ちょっぴり甘酸っぱい独特の雰囲気を作り上げるのに成功しています。それらが渾然一体となった画は飽くことがなく、観ているこちらの胸ぐらを「ぐいっ」と掴んで離しません 私達の現況に置き換えると、テーマ的には「夢・希望の失せ、強い者に巻かれ依存する大人 対 子供の目線を維持し、一般論や理屈でねじ伏せようとする力に抗う少年少女達」というところでしょうか。いやぁ、やられた、面白いわぁ
ケンメディア
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